この連載は、伊丹谷個人が疑問に思ったことを調べてまとめたメモ的なものです。
あけましておめでとうございます。皆様も年始に立てた目標に向かって邁進していることでしょう。このロジカルシンキングを通して、俺個人は「成果を出す」ということを目標としてみました。それに至った経緯を簡単にまとめたいと思います。
自分の場合の働くモチベーション
できる限り楽しいことをしたい
楽しいこととは、成果が伴わないといけない
自分一人では目的地に早く行けるが、チームで行くと遠くまで行ける
感じている問題
一人では何事も限界があるのでチームを組むが、人は人で十人十色。しかし、何かを成し遂げるためには自分一人ではなかなかうまくいかない。
だが人と何かを実行するとき様々な試練がある。
人それぞれの考え方があって、そもそも優先順位が違うのだ。
人が働く場合のモチベーションを考えたときに、そもそもどういう種類に分類されるのか考えてみたところ、ひとつの考え方に行き当たった。
認知心理学だ。
認知心理学とは、情報処理の観点から生体の認知活動を研究する学問である。20世紀前半認知心理学は,知ること(知識を獲得すること),認識することにかかわる心理的過程を研究する学である。
そこで、チームマネージメントなどでもたびたび名前の上がる、マクレランドの欲求理論というものがある。
ジェームズ・マクレランド(James L. McClelland, 1948年12月1日 – )は、アメリカの認知心理学者でニューラルネットワークの研究者。
Wikipediaより
マクレランドの欲求理論
行動には「達成動機(欲求)」「親和動機(欲求)」「権力動機(欲求)」「回避動機(欲求)」のうちいずれかの動機が存在するという理論。
人によっては、どうしても成功しなければいられないという動機(欲求)を持つ人がいる。成功の報酬よりも、自身がそれを成し遂げたいという欲求から努力をする。前回よりもうまく、効率的にやりたいという欲望のことを達成動機(欲求)とマクレランドは呼んでいる。達成動機(欲求)に関するその後の調査によって、マクレランドは、達成動機(欲求)の高い人はより良い成績を上げたいという願望の点で、他の動機(欲求)を持つものと差があることを発見した。これは後にコンピテンシー理論(後述)として大きく発展していく。
達成欲求:高い成果を上げたい
物事を自分の力でやり遂げたいという欲求
- 個人的な進捗に最大の関心があるため、何事も自分の手でやることを望む
- 中程度のリスクを好む
- 自分が行ったことの結果について迅速なフィードバックを欲しがる
向いてる仕事:業績に対する意識が高い人が多いため、結果が分かりやすく数字に出る営業職
欲求が高いからといって能力が高いわけではない点に注意が必要(むちゃ重要!!!!)
親和欲求:他者と親しくなりたい
自分一人でいるよりも他人と一緒にいたいと思う欲求
- 人の役に立とうと努力する
- 他者からよく見てもらいたい、好かれたいという願望が強い
- 心理的な緊張状況には一人では耐えられなくなる傾向
向いてる仕事:社交性が高い人が多いため、チームの構築や来客応対といった対人業務
権力欲求:他者を動かしたい
権力動機(欲求)は、他者にインパクトを与え、影響力を行使して、コントロールしたい、という動機(欲求)
- 責任を与えられることを楽しむ
- 他者から働きかけられるよりも、他者をコントロール下におき影響力を行使しようとする
- 競争が激しく、地位や身分を重視する状況を好む
- 効率的な成果よりも信望を得たり、他者に影響力を行使することにこだわる
向いてる仕事:コントロールに長けている人が多いため、マネージャー職
回避欲求(動機):失敗したくない
失敗や困難な状況を回避
- 失敗を恐れて適度な目標をあえて避けようとする
- 批判を恐れて周囲に合わせようとする
向いてる仕事:受動性が高くトラブル回避能力に長けている人が多いため、安定したルーチンワークの多い事務職
なるほど。成果を上げるためにはどうしたらいいのだろう。
コンピテンシー理論を考えてみる
ここで言いたい理論とは、「高い業績をコンスタントに示している人の行動の仕方などに見られる行動特性」≒ 技術を用いて結果を出すということ
知識・経験はあくまで道具であって、これが行動というレベルで使われないままであるなら、いくら質や量があってもその価値はゼロ。
次に成果イメージがあることは、成果を上げる上で有利。しかしイメージがあっても行動がなければ成果は生まれない。また、思考力がある、論理的に周囲を説得できる、議論に強い、これらもその一歩先にある行動や実行につながってはじめて意味を持つ。
さらに、内からわき出るモチベーションが高い、あるいは周囲への動機のアピールがうまいといいうのも、やはり行動の前段階の条件にすぎず、それ自体では何ら成果を生み出さない。
したがって、コンピテンシー的な能力の観点による人物評価とは、その人が、知識・経験、成果イメージ、思考力、動機などを行動に還元して発揮し、成果を生み出すことができる特性を有しているかどうかを評価することに他ならない。」
レベル | 行動 | 理由 | 原理 | 評価 |
1 | 問題行動 | 言われたからやる | 特に理由なし | 評価すべき行動がない |
2 | 受動行動 | その状況になれば誰でもする | 独自の意図がない | 当然のこと |
3 | 能動行動 | 状況に応じた最善策 | 成果指向、状況判断 | 意図を聞きたくなる |
4 | 創造行動 | 独創的工夫 | 創意工夫 | ユニークなアイデア |
5 | 変革行動 | 問題解決、そして全員に利益 | パラダイム転換 | ビジネス |
「そうしたのはなぜですか?」「この行動によって目指していたものは?」
とコーチングにより引き出してコンピテンシーレベルを高める。
それでは、成果とは?
= 自分自身などがある目的を達成するために行動して手に入れた結果
そのためには
- 実行することにこだわりを持つ
- 行動量が多い
- 失敗を振り返る
- 知識が豊富
- 常に前向きに考える
- 結果を重視する
- 知らないことを素直に受け入れる
- シンプルに考える
成果が出ないときに注意するポイント
- 目標を設定しているか、何のためにその努力をするのか
- 仕組み作りはできているか
- 自分への信頼はあるか
- 目の前の作業に集中できているか
- 助けを求めているか
- 人との出会いを大切にしているか
まとめ
サッカー、F1と自分の好きなスポーツの理由が、「戦術とチームプレイ」で、その好きな理由こそが非常に結論に近い。
サッカーにはポジションがあり、それぞれの役割と個人の特性がある。チームはイデオロギーがあり、それを監督がまとめる。
F1はドライバーだけではなく、車を開発する能力やチームの戦術、産業というバックグラウンドがある。
それぞれが互いに作用し、一つの成果に向けて動いている。もちろん、優勝以外にも各個人の成長や、社会全体への貢献があることも言わずもがな。
自分は、達成欲求が強く、コンピテンシーレベルは、3〜4であろう。
もちろん、簡単にこの4つに分類できることでもないし、杓子定規でレベルを測れるものでもないだろう。
成果を求めるあまり、自分の能力を的確に客観視できていなかったようにも感じる。何より、人は自分とは違う生き物であるという大前提に立ち、否定するのではなくその人の特性を理解した上で、的確に評価をし、環境を整備していかないと好循環は生まれない。
うーん。勉強になった。